ガラパゴス諸島のサボテン切手
2006年発行の蘭の花切手10枚など貼った封書がエクアドルから届いた。中身はeBayで入手したガラパゴス諸島Galapagos Islandsの1998年発行・花切手。 ヤスミノセレウス(Jasminocereus thouarsii var. delicatus)とムコヨ花(Muyuyo,Cordia Lutea Lamarck、ムラサキ科カキバチシャノキ属、自生種)、ツルレイシ(Soguilla-achocha, Momordica charantia linnaeus、ウリ科、外来種)である。
エクアドルのガラパゴス諸島のサボテンは3属8種存在し、全て固有種。そのうちの1つが6島に分布しているヤスミノセレウス(ガラパゴス柱サボテン,英名Candelabra Cacus)。添付の切手から全体の姿は判りづらいが、高さ7mぐらいになり、緑~赤色の花を夜間に咲かせ、蛾により受粉するらしい。
世界自然遺産に1978年、最初に認定されたガラパゴス諸島の生き物といえばゾウガメやイグアナのことは良く知られているが、その餌になるサボテンはガラパゴスウチワサボテン(Opuntia・・・)。大きさで2タイプ、高さ10mほどになるものと、地上を這うタイプに分かれ、島によって独自に進化しているそうだ。
ゾウガメや陸イグアナがいない島のウチワサボテンは、丈が低く、刺が柔らかかったり、無いものがある。一方、ゾウガメの首周りの甲羅の形もサボテンの有無で異なっている。
添付のガラパゴス諸島の他のサボテン切手では、海岸沿いに生育している背の高いウチワサボテンが描かれている。枝が垂れ下がるタイプOpuntia echios Howell var. echiosのように思えるが未確認。 サボテンフィンチなどの鳥がサボテンの葉や実を食べ、受粉を媒介している。 なお、ガラパゴスカッショクペリカンGalapagos brown pelicanや海イグアナらしくものも切手にデザインされている。
なお、もう1属のサボテンは溶岩台地にみられるヨウガンサボテン(Brachycereus nesioticus, 英名Lave Cactus)。
ガラパゴスゾウガメの保護や繁殖とともに、その餌となるウチワサボテンも野生化したヤギの被害に遭い、その増殖に保護団体が力を入れている。しかし、なかなか増えないとのこと。
サボテン自生地から発行されたサボテン切手を眺めると色々勉強になります。
*なお、ガラパゴス諸島の植物については”ガラパゴス諸島画像データベース(長崎大学付属図書館作成、伊藤秀三長崎大学栄誉教授が調査したときのDB)”が参考になりました。ウチワサボテンや柱サボテンなど多種多様な写真が楽しめます。
ガラパゴス諸島への観光ツアーも多々あるようです。私はグーグルアースでイグアナがウチワサボテンに噛付いている写真Panoramioを見に行きました(Santa Fe island,、位置は0 48'03.62"s 90 02'35.15"w)
<追記> 多肉植物やサボテンの切手についてはトップページ左上の切手帳に掲載。ココログ記事についてはカテゴリーの”切手、多肉・サボテン”にまとめています。それぞれ興味のある方はどうぞ。
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