鳥瞰図上の三島競馬場(3)
マニアックな地元ネタ、静岡県東部にあった地方競馬場・三島競馬場について。
前回は国土地理院の二万五千分の一の地図(昭和33年発行)に、コース跡が記載されていたことを紹介した。
今回、新たな資料として戦前の鳥瞰図「沼津、吉田初三郎、沼津市役所発行」にも、この競馬場が描かれているのに気が付いた。 しかし、この鳥瞰図自体の情報が少ないため、まづ何時頃描かれたものかという謎解き。
同作者による昭和6年発行の鳥瞰図「ぬま津(富士を背景とする沼津 三島)」に比べると、山並み、街並みが平面的である一方、学校名が詳しく描かれいるのが特長。
① 丹那トンネルが開通して(昭和9年12月)、三島駅は下土狩駅と改称、② 沼津港(昭和8年起工、昭和12年竣工)、③ 伊豆長岡競馬場が消え(昭和10年)、沼津、三島間を走る駿豆電気鉄道傍に競馬場(三島競馬場、昭和12年10月から開催)、④ 沼津第五小学校(昭和13年設立)、⑤ 香貫山麓付近に工業高校(沼津工業高校、昭和14年認可)、⑥ 永代橋西側に魚市場(昭和16年解散、昭和19年移転)等々の施設(太い赤枠)が描かれていた。
以上のことから、丹那トンネルが開通して発展著しい昭和15年(1940年)前後の風景を描いたものと推測した。
なお、三島競馬場とともに藍壺滝(現伊豆半島ジオサイト”鮎壺の滝”)が鳥瞰図に描かれていた。
*三島競馬場の前回記事は、こちら。
« 扇の蕾、良いです! | トップページ | シワシワの膨らみを探す »
「伊豆半島ジオパーク」カテゴリの記事
- マガモのエクリプスも飛来(2023.10.31)
- コガモ 今季初飛来(2023.10.30)
- 枯草の先にナツアカネとアキアカネ(2023.09.27)
- ホソミイトトンボと出会う(2023.09.25)
- ベニシジミに出合う(2023.09.24)
「鮎壺の滝・歴史」カテゴリの記事
- 鮎壺の滝の矢穴石(2023.06.01)
- カステラ”亀鶴姫”を購入(2023.05.21)
- 牧堰上下流部でカジカガエルの鳴き声を聴く(2023.05.06)
- ”鮎壺の滝”でハートを探し、縁を結ぶ(2023.04.24)
- 公園工事で防空壕現れた(2022.11.29)
コメント