牧堰橋の歴史秘話
マニアックな地元ネタです。伊豆半島ジオサイト・鮎壺の滝の上流、沼津市大岡と長泉町を結ぶ、黄瀬川に架かる牧堰橋の一口秘話。
- 秘話1.名称の元となった上流の牧堰築堰を1602年(慶長7)に命じた沼津藩主大久保忠佐は、天下のご意見番・彦左衛門の兄(牧堰・門池用水 沼津市明治資料館より)。
- 秘話2. 江戸時代、橋は無く、牧堰矼(コウ)であった。「下土狩より小林に至る経路の飛石なり(駿河史料、文久元年(1861)より)」。露出している富士山溶岩伝いに通行していたということ。
- 秘話3.牧堰橋の呼称は? 牧堰は、まきぜき(濁点あり)。それでは、まきせぎばし?まきせきばし? まきせきはし?・・・橋名板(沼津側左)には、まきせきはし。 濁りの無い川を願っています。
- 秘話4.橋のどちらが出入り口? 橋名板が漢字で記名されている長泉側が入口(起点)。昭和59年3月架替。
- 秘話5 昭和37年代頃の基台が、三島市・宮さん川沿いの某店舗に保存(引取)されている。 ”ながいづみ 町勢要覧”(昭和37年、1962)の写真に基台(高さ1.5m,巾1m)が写っているものと同じ。銘板(後年複製)には、「牧堰橋 大正5年三月 池上 鈴木理吉」と記載されている。
- 秘話6.これは牧堰橋の古い写真。この絵葉書(沼津名勝 黄瀬川ノ上流ヨリ望メル富士、明治40.4~大正7.3, 沼津大門堂発行)では、欄干の無い木橋であった。
以上
現在、氾濫危険個所でもあった長泉側上流に溜まった土砂・雑木の撤去作業が終了した。 また、下流堤防沿いの進桜進電機の移転が決まり、いよいよ付近の公園化が進行します。(写真は、今週の鮎壺の滝)
* 画像はクリックで拡大します。
☁ご訪問、どうもありがとうございました😃
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こんにちは、はじめまして。
「牧堰」に関してネット検索でヒットし、拝見しました。
どれもとても貴重で素晴らしい情報ですね。
秘話5が特に今も現存しているのであれば
一度拝見してみたいですね。
今後とも拝見させて頂きます。ありがとうございました。
投稿: ぬまづ歴たび@白妙博明 | 2022年1月 5日 (水) 19時56分
白妙さん コメントありがとうございます。
秘話5の基台は、広小路方面から宮さん側沿いに上ってゆくと、、右手に高さ1.5m、幅1mほどの石造物を見る・触ることができるはずです。
投稿: さぼらん | 2022年1月 6日 (木) 11時29分